写真:アネラ オリンピカ、モンチュイック、バルセロナ
春。
日本では新しいスタートになる時期。
特に若い方々達は
初めて自分自身で歩む方向を選ぶ
ある意味で「初めの一歩」でしょうか。
何かの縁でここ数年
関わりのあった
数人の若いダンサーさん達から
進路の相談をされています。
ビジネスをしているわけではありません!
本人達が相談のメッセージを
送ってきてくれています。
自分が欧州ベースの仕事をしている為
今後活動の基点を
そちらへ移したい考えている
ダンサーさん達には
私は当然ちょうど良い
情報源(!)なのでしょう。
でもそれだけではなく
大切な進路の相談を
私にシェアしてみようと
思ってくれた事を真剣に受け止めて
個々の目標や夢に合わせて
お答えをしていますが
なかなか…面白い。
可笑しいとの意での面白いではなく
興味深いとの意味です。
個性的な3人
Aさん Bさん Cさんを例に
深掘りしていこうかと思います。
ダンサーとしてのレベルは
3人ともプロとして活動するために
十分な技術を持っておられます。
つまりこの先の動き方が
結果につながるはず。
ダンスサイエンスや
スポーツサイエンスの
育成セオリーやプログラムで重要視される
「目標」
まずその辺りを聞き出すべく
数回の質疑応答をして
少しづつ個性や方向性が
浮かび上がってきました。
Aさん
自分自身の意見をしっかりと持っており
感心するほどクリアな
意志や方向性についての
考えを持ち合わせている。
目標:明確、具体的、現実的
Bさん
自分の魅力や利点を理解している。
意欲的、自分からのリサーチなども活発で
行動力もある。
目標:明確、現実的というより理想的?
Cさん
自信あり
目標:方向はクリア。
輪郭はかなりしっかりしているが
中身が少し希薄なよう?
程度の違いはあるにせよ
3人とも目標は定められているので安心しました。
各個人の方向性
目標や夢がかなり違いましたので
当然相談の内容も全く異なるのですが
とても気になることがありました。
1人は以前から海外での活動に
興味があったようですので
おそらくリサーチをしていた期間が長く
情報が豊富。
ところが他のお二人は
これだけ情報の溢れている世の中で
情報収集があまりできていない…。
イメージは受け止めていても
オーディション(入団)を
希望しているバレエ団の
「情報」に関しては
かなり詰めが甘い。
どうしてだろう…?
暫く考えた末に
言葉がある意味のハードル
かもしれないと考えましたが…
(=英語のサイトで情報集めが難しい)
日本語でもかなりの情報が
オンライン上にありますね…。
インターネットも
携帯もなかった時代に
海外に飛び出した身としては
羨ましい限りです。
イメージができているのは
おそらくオンラインで
多くの映像が見られるからだと想像します。
この事実も本当に羨ましい…。
テレビで放映される
数少ないバレエ公演が
唯一のイメージ獲得手段だった
自分の時代からすると
夢のような情報量です。
それではなぜ
自分で情報を集める事ができない?
とも考えましたが、
情報収集はできていても
実際に現場で動いている人間から
生の声を聞きたいのかな…
と想像します。
彼らの気持ちに添えるよう
できる限りのサポートを提供しつつ
各自で前進するべき課題は
個人で成し遂げられるように
促しているつもりです。
どちらにせよできる限り
「自分でリサーチをしよう」
という意思が感じられる個人と
「とりあえず聞いてみよう」
という感じが表に出る個人がいます。
もちろん
どちらが良いとは言えません。
「自分でリサーチをしよう」
のタイプの方は
少々頑張りすぎて
思い詰めてる感じも
感じ取れました。
私自身も少なからず
その性分でした(過去!)ので
よく理解できます。
以前はこのタイプの個人の方が
優秀と考えられる傾向が
あったと思いますが
現在は考え方が変わっていますね。
「とりあえず聞いてみよう」
のタイプの方は
まだまだ考える事が多くありそうですので
これから少しづつ
内容を固めて行くのかもしれません。
考え過ぎて
心配し過ぎてしまうより
余程良いアプローチですし
効率的でもあります。
ただ煮詰める時間が
かなり必要な感じを受けます。
さて相談の内容ですが
かなり個人差がありました。
長くなりましたので続きは
次回に…。